「あと10年生きるとして、いくらお金が必要ですか？」
と聞かれました。
聞いてきたのは、支援している方の娘さん。

今や、人生100年と言われますから、現在90歳のお母さんですが、
あと10年先までの生活を想定しておかなければなりません。

今後は施設入所を検討したいとのこと。
つまり、
入所をしてから10年間の生活費の確認だったのです。

おもむろにスマホを出し、計算アプリを開いて計算。
重く大事な人ひとりの人生を、
簡単にちゃちゃちゃとはじき出して見積もるような作業。

申し訳ない気持ちをいつも抱えつつ
とは言え、
先立つものはお金なので、そこは切り替えて。

ひと月の生活費を〇〇万円と考えると1年でこの金額。
10年でこれだけかかりますね。

娘さん、へぇ～と悲鳴に似た声。

「でも」と私。
月々〇万円の年金受給を受けているので
それを考慮すると
10年分の生活費としては、自己資金これくらい必要ですね。

そうですか～♪　打って変わって安堵の表情をされる。

「でも…」とまた水を差す私。
イレギュラーなこともありますからね。
例えば入院とか…

また、は～、とため息をつく娘さん。

人生はさまざま、
あと10年間の生活費、簡単には割り出せません。