kumi's note

60代フルタイム操業  暮らし中の悲喜こもごもをサクッと書いていけたら♪

美しい言葉に出会えて


今、小説『暗黒館の殺人(三)』を読んでいます。
以前、まりんさんがご紹介されていた本です。
全4巻で、今、三冊目の終盤。
読み始めて、かれこれ2ヵ月もかかっています。
手に汗握る展開で、本当は一気に読みたいのですが、
なかなか読む時間がとれず、それに私、読むのがすごく遅いのです^^;


ところで、作者の綾辻行人さんはこの小説の中で
「あまつさえ」という言葉を良くお使いになっているような気がするのです。
私が気にするから、そう思うのかもしれませんが。


「あまつさえ」の意味は、「それだけでなく」「そのうえに」「おまけに」というもの。
好きな言葉です。美しいと思います。
でも、私のいままでの人生では一回たりとも使ったことのない言葉です。


あえて使ってみるとしたら、
「そのコンサートは楽しく、あまつさえ、たくさんの曲を聞くことができた」
変ですかね?使い慣れてないので^^;


きれいな言葉に心がときめきます。
古式ゆかしい日本の言葉が好きなのです。
大和言葉や和語といわれる言葉です。


例えば、たおやか、えも言われぬ、黄昏(たそがれ)、朧月夜(おぼろづきよ)、十六夜(いざよい)、小春日和(こはるびより)


そんな宝石のような言葉がちりばめられた
「朧月夜」は大好きな曲です。春の叙情歌です。


いろいろな方が唄われていますが、私は槇原敬之さんの歌が一番好きです。
牧原さんの歌声に乗せた優しくしっとりとした歌詞に心が洗われます。



朧月夜  槇原敬之


菜の花畑に 入日薄れ
見わたす山の端 霞ふかし
春風そよ吹く 空を見れば
夕月かかりて 匂い淡し


里わの火影も 森の色も
田中の小径を たどる人も
蛙の鳴くねも 鐘の音も
さながら霞める 朧月夜


この曲を聞くと、
この国に生まれた幸せをしみじみと感じるのです。