kumi's note

60代フルタイム操業  暮らし中の悲喜こもごもをサクッと書いていけたら♪

お雛様と憂鬱だったこと

お雛様を飾りました。


飾れば部屋が華やかになり気分も浮き立つのですが、
出し入れには手間がかかり、
忙しい時は、今年は飾らなくても良いかなと言う思いが頭をよぎります。
でも、暗い箱の中で暮らし続けるお人形が不憫に思えて、
あるいは、飾ってあげないとばちが当たるのではと、時には重い腰を上げます。



お雛様は、飾れば目の保養になりますが、
毎年、梅雨明けに行う、とある作業は、
いつも気が重くて、早くこの憂鬱から解放されたいと思っていました。


それは振袖の陰干し。振袖は、長女が成人式の時に着用したもの。
成人式は、レンタルでも良いかなと思ったものの、展示会に足を運んだのが幸か不幸か、
長女もすごく気に入り、購入することに。お値段も許容範囲でした。
赤色の鮮やかなお着物です。


成人式だけでなく、友だちの結婚式にも着られますよ、そんなセールストークにまんまと乗せられてしまいました。着物はレンタルしても結構な費用がかかるので、数回着れば元を取れるかな?くらいに思ったのです。


その時に、お手入れの仕方も聞きました。
着物は仕舞いっぱなしにしてはいけない、年に1回は風を通した方がよいと言われ、その助言に従って、毎年欠かさず手間のかかる作業を行っていたのです。


お天気の良い日に「たとう紙」から取り出して、ハンガーにかけて1日~2日、陰干し。
出すのはまだ良いのですが、仕舞う時は、正式な畳み方を会得していないので四苦八苦。
時間をかけ、どうにかそれらしい形に整えて、作業の完了となるのでした。


振袖は、友だちの結婚式で日の目を見ることは一度もありませんでした。
そもそも結婚年齢は遅くなっているので、お呼ばれも少なかったと思います。
振袖は、成人式一回きりの着用でした。


陰干しを毎年繰り返していましたが、娘が20代後半に差しかかった時、
さすがにこの真っ赤っかの着物はもう着ないでしょと思い、
「誰かにあげてもいい?」聞くと
「どうぞ」あっけない返事。


はい、はい、それならそれならと
早速、買取業者に電話。CMでは高価買取をうたっていましたが、
良くて1万円くらい?と踏んでいました。
しかし、提示された価格は2000円でした。


7、8年続いた憂鬱な作業から解放してもらえるならと思い、手放しました。
それに、誰かの役に立つかもしれないし。


お雛様を飾りながら、振袖のことを思い出しました^^